ビッグバンド3枚
ドン・エリスがでたついでに、70年代あたりのビッグバンド・ジャズを3枚レヴューしてみる・・・。
■Central Park North/Thad Jhones・Mel Lewis
- アーティスト: Thad Jones,Mel Lewis
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 2004/04/20
- メディア: CD
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サド/メル双頭バンドの2枚目のスタジオ録音(1969)がこのアルバム。ファンキーなジャズ・ロック・ビートを前面に出したサド・ジョーンズのアレンジがほとんどだが、僕にとって忘れられないナンバーが、リード・アルトのJerome Richardsonが作った「The Groove Merchant」。シャッフル・リズムに乗ってアーシーなブラス・アンサンブルが繰り出す、あの<<キャラメルコォ〜ン♪>>フレーズが楽しくてたまらない。スモール・コンボでは味わえない、身体ごと持っていかれるような怒涛のノリだ。
■Stick It/Buddy Rich
- アーティスト: Buddy Rich
- 出版社/メーカー: RCA
- 発売日: 1999/05/18
- メディア: CD
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①「Space Shuttle」と③「Best Coast」はジョン・ラバーバラのオリジナルで、リッチのド迫力のドラムもさることながら、パット・ラバーバラのソプラノ・サックスが一介のバンドマンとは思えないカッコよさ(この人、後にエルビン・ジョーンズのバンドのフロントを長年やってる)。それと、リン・ビヴィアーノのハイ・ノート・トランペットも超ド級。②「God Bless the Child」では、ジョー・ロマーノのアルトが全面的にフューチャーされるが、このエモーショナルなソロも一流ジャズマン顔負けの迫力だ。
それにしても、このバンドのメンバーを見るとほとんどがイタリア系のようだが、やはり、アメリカでは白人の文学はユダヤ系、音楽はイタリア系なのか?
■Camereon/Maynard Ferguson
- アーティスト: メイナード・ファーガソン
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル
- 発売日: 2003/11/19
- メディア: CD
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ゴスペル調のハーモニーを使ったファンキーなナンバー②「Gospel John」は、後にどっかの教会でライブ演奏して喝采を浴びたらしいが、最初のファーガスンのソロの後のブラス・アンサンブルがチョ〜かっこいい。僕は学生のころ、気が滅入ったときよくこれを大音量で慣らして憂さ晴らしをしたものだ(^o^;
ソリストでは、ブルース・ジョンストン(バリトン・サックス)のプレイが秀逸。⑧「Superbone Meets the Bad Man」で長いソロをとるが、バリトンの特徴を生かした豪放かつ懐の深い演奏だ・・・この人、今ごろどうしてるんだろう?